労働保険番号の役割と確認方法について

2024年12月30日

労働保険番号は、事業所や従業員の労働保険に関する管理を行う際に重要な識別コードです。労働局から事業所ごとに14桁の番号が交付されます。

 

労災事故が発生した際には、労働保険番号の記載が必要ですが「番号がわからない」という状況もあるでしょう。しかし労働局のホームページから番号を検索することはできません。

 

今回は、労働保険番号の基本情報や確認方法を解説します。

労働保険番号

労働保険番号とは?

労働保険番号は、事業所が労働保険(雇用保険・労災保険)に加入した際に割り振られる14桁の番号です。

 

正規雇用や非正規雇用に関係なく、従業員を1人以上雇用する事業者は、必ず加入しなければなりません。

 

労災保険番号は、業務中や通勤中に起きたケガや病気に対する労災保険の給付を請求する際に必要となります。

労災事故とは

労災事故とは、業務中や通勤中に発生したケガや病気の総称です。

 

これには、仕事に関連する事故や職場環境による病気、通勤中の交通事故などが含まれます。労災保険に加入していれば、治療費や休業補償給付などのサポートを受けることが可能です。

労働保険番号の意味

労働保険番号は14桁。この14桁の番号は、左から順に、府県番号、所掌、管轄、基幹番号、枝番号で構成されています。

労働保険番号

1 府県番号: 最初の2桁で都道府県を表す(例: 東京「13」、大阪「27」)

2 所掌番号: 「1」は労働基準監督署、「3」はハローワーク

3 管轄番号: 地域の監督署やハローワークを識別

4 基幹番号: 事業場ごとの固有番号、末尾で業種を分類

5 枝番号: 基幹番号を補完、多くは「000」

労働保険番号の調べ方

労働保険番号は、ハローワークや労働基準監督署のホームページで番号検索はできません。

 

調べる場合は、次の3つの方法で調べましょう。

 

 

1.会社に確認

   事業所に付与される番号なので、従業員は会社に問い合わせましょう。

2.会員証等で確認

   労災保険加入時に発行される「会員証」や「加入証明書」、または年度更新の申告書控えに記載されています。

3.加入団体に確認

   労働保険事務組合などの加入団体に問い合わせることで確認可能です。

 

 

厚生労働省から送付される「労働保険適用通知書」に記載されていたり、労働保険電子申請システムを利用して確認できたりします。

労働保険番号の重要性

労働保険番号は、従業員の福利と事業所の適正運営のために欠かせない番号です。厳重に管理し、番号の紛失を防いでください。

 

・従業員の福利確保:正確な保険手続きに必要不可欠。

・法令遵守:労働保険料納付の適正管理に役立ちます。

・トラブル回避:保険番号の誤記入は後の処理に影響します

まとめ

労働保険番号は、事業所の労災保険や雇用保険の管理に欠かせない重要な識別番号です。

 

労災事故が発生した際には、この番号が必要になります。

 

わからない場合は会社への問い合わせしたり、会員証や加入団体を通じて調べたりしてください。

 

事業者側は正確に管理し、誤記入や紛失を避けることで、従業員の福利確保や法令遵守が実現できます。